私たちは、暑いと汗をかき、寒さで震えます。ストレスが溜まると便秘になったり、緊張すると息が苦しくなる。これらは外の環境から身を守ろうとする「自律神経」のはたらきです。
自律神経には、活動するときにはたらく交感神経と、休息のときにはたらく副交感神経の2種類があります。脳や内蔵に直結しているこの神経系が、実は抜け毛にも大きく関わっていることをご存知でしょうか?
都会型の生活は、緊張したまま頭も身体も休まらない状態が続きます。これは2つの自律神経系のうち、活動をつかさどる「交感神経」が、いつも優位な状態だということ。この交感神経が活発だと、内蔵は活動を低下させ、血管は収縮し血流も悪くなっていきます。
本来は、リラックス時に副交感神経が高まり、バランスを取り戻すはずの身体ですが、睡眠不足やアルコール摂取などによって副交感神経のはたらきが極端に弱まっている状態では、栄養不足、血行不良によって連鎖的な不調に陥ってしまいます。
頭皮に不調が出てくるということは、自律神経バランスも崩れている場合が多く、内蔵の動きが弱まっていれば、せっかく食事からとった栄養も吸収できていないのです。サプリを飲んでも受け皿が整っていなければ効果は発揮できません。
髪の毛や爪は末端のもので、身体の優先順位の中では栄養がわたるのは最後です。つまり、髪の毛を健康に取り戻すのは、自律神経を正常化し、身体や内蔵が健康であることが必須条件なのです。